雑学

コピートラックから著作権侵害の損害賠償請求が来たから支払ってみた

先日『COPYTRACK』という海外企業から支払い請求のメールがきました。
私がブログで使用した画像が著作権侵害にあたるとのことで、要は損害賠償請求してきたってことです。

いろいろやり取りをしましたが、海外企業ということでらちがあきません。
すっきりするため、今回この請求に従い、要求金額を支払ってみました。

ネットで調べると、同じような請求を受け、悩んでいる方がいらっしゃるようなので、参考になれば幸いです。

 

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著作権者本人から画像削除依頼がメールでくる

私が趣味で運営しているウェブサイト宛てにメールが届きました。
内容は『当方の画像を使用しているようですが、著作権侵害にあたるのでお手数ですが削除お願いします』というものでした。

慌てて確認し、過去に転載してしまい削除し忘れていたものだと判明しました。
すぐに謝罪のメールを返信し、削除しました。

この時点では、相手がかなり丁寧なメールを送ってくれたこと、削除以外の要求がなかったことで安心し、これで解決したと判断していました。
ただ、相手からの返信がなかったのは少し気になっていました。
過去にも同じようなことがあったのですが、その際は返信があり、円満解決したのを覚えていたので、、、

 

コピートラックから請求メールが届く

解決したと思っていたのですが、数日後に英語のメールが目に入りました。
正直、外国語のメールは迷惑メールだと思って無視していたのですが、何となくこのメールを翻訳してみました。

私たちCOPYTRACKは、クライアントの○○氏に代わってあなたに手紙を書いています。○○のライセンスと画像の権利は、ドイツ連邦共和国の領土に限定されており、保護するためにここにいます。海外では、これは地元の弁護士パートナーによって行われます。お客様から(私のURL)が明らかに許可なく画像を使用していることを通知され、画像の権利の明確化、管理、および必要に応じて著作権侵害の執行を独占的に委託されました。画像は著作権法によって保護されており、侵害は国内法および国際法の下で訴訟を起こすことができます。詳細については、以下の添付ファイルを参照してください。
クライアントに代わって、まず、問題の画像を使用するための有効なライセンスがあるかどうかを判断する必要があります。これらの画像を使用するための有効なライセンスをお持ちの場合は、このメールに返信し、購入の証明とその他のライセンス情報を含めてください。
○○年○○月○○日までにこの手紙に返信してください。
そうでない場合、画像素材の使用は、ドイツ連邦共和国の領土での著作権侵害を構成する可能性があります-海外では、地元の弁護士パートナーがこれをチェックします-そして、あなたは私たちの顧客に補償する法的義務がありますこの著作権侵害によって引き起こされた損害について。

google翻訳で直訳したものです。
その下に使用してしまった画像と、何やら€らしきマークがあったので金銭請求だと分かりました。

金額は『110.00€』と『132.79€』でした。

しかも気づいた時点で3通もメールが来ており、返信の期日のみ更新されていました。

わけがわかりませんでした。
英語だし、金額が2つあるし、、ユーロっていくらかわからんし。

さらに翻訳してみると、
・画像を削除したうえの損害賠償が110.00€
・画像を今後も使い続けるなら132.79€
ということだとわかりました。
円に換算すると110.00€は15,000円くらい、132.79€は18,000円くらいだとわかり、思ったより高くなかったのでホッとしました。

でも払わないといけないのかな。
なんか詐欺っぽいし。英語だと余計詐欺臭いですよね。

著作権者の方にメールで『この請求はあなたの意思ですか?』って聞いたんですけど、返事はありませんでした。

 

無料の弁護士サイトで相談してみた

ネットで調べると、COPYTRACKという会社はメールの通りドイツを本拠地にしていて、クライアントが指定した著作物が不正に利用されていないかを自動検出して、クライアントの代わりに請求をする会社とのことでした。

写真の無断使用に制裁!使用料請求が簡単に行えるCOPYTRACK

あやしい会社ではないようです。

要するに、最初に私にメールしてきた著作権者の方がコピートラックに画像を登録し、代わりにコピートラックが請求してきているということですね。

ちょっと信じられませんでした。
だって最初にメールしてきた人親切そうなメールだったし。金銭請求してきてないし。
でもそういうことなんでしょう、、

とりあえず『ココナラ』の無料法律相談に投稿してみました。
相談内容は、
・支払いに応じなければいけないか
・画像は趣味ブログに載せたもの、収益はほぼない
・著作権者とは最初にメールでやりとりし、金銭請求は無かった
というものです。

すぐ投稿がありました。

写真に創作性があれば、ブログへの写真の無断掲載が著作権侵害に当たることは間違いありませんが、実際のところどれだけ損害があるのかはケースバイケースですし、ご相談にある事情からすると、高くともせいぜい掲載していたページの広告収入程度にしかならないでしょう。 裁判を起こしてこないとは限りませんが、英語で送られてきたからといって警戒する必要はありませんし、現時点では、著作権侵害が拡大しないよう画像を削除し、静観しておけば良いと考えます。

 

なるほど。
趣味ブログの広告収入程度なら損害賠償なんてほぼ無い、ということですかね。
なんか安心しました。

ただ、裁判を起こすなら、誰が起こすんでしょうね。
コピートラックが依頼する弁護士でしょうか?
それとも著作権者の方に紹介してってことでしょうか?

後者ならほぼ起こしてこないでしょうね。

 

とりあえず支払いの意思は示さないでみた

コピートラックのメールは無視しようと考えましたが、毎日モヤモヤしてしょうがありませんでした。
裁判とかめんどくさそうですし、そうなると請求額も跳ね上がりそうですし。

ネット上の他の方の相談では20万円以上の請求になったとか、そういう話もありました。
無視している人もいましたけど、私にそんなハートはありません、、

とりあえず返信してみました。日本語で。(勝手に翻訳してくれるでしょうww)

『クライアントの方から直接メールで画像の削除依頼が来ましたのでそれに応じました。金銭請求は一切されておらず、この件は解決しております。』

これで、はいそうですかという相手ではなさそうですが、とりあえず期日までに返事はしました。
なんとかなってほしいものです。

その日の夜に返事がきました。

この情報についてクライアントと話し合い、状況が明らかになった時点でご連絡いたします。
前もって感謝します、

クライアントにメールするんでしょうかね?
私のメールに一切返事しない方ですけど、コピートラックからの連絡には応えるんでしょうかね。

ドキドキしながら待っときましょう。

 

画像の過去の使用に対する損害賠償請求がくる

全く返事がないまま数日が過ぎました。
ここまでくると安心してきましたが、連絡きちゃいました、、、
しかも今回は日本語翻訳された状態でした。

つまり、自動ではないってことですよね。

弊社クライアントが画像の削除依頼に同意したことを確認しましたが、過去に使用された画像に対する賠償金の支払いを期待しています。
法律上、あなたは写真家に画像の過去の使用に対する損害賠償を支払う必要があります。このような場合、残念ながら法的措置がとられます。
どうか、あなたのケースID を入力し、私たちの支払い要求に従ってください。そうすれば、あなたのケースを解決し、フォトグラファーに支払いを行うことができます。

 

自動翻訳なので少し日本語が変ですが、なんとなく理解できます。
これは著作権者の方の意思なのでしょうか?
『私たちの支払い要求』って言葉が引っ掛かります。

もう支払ってしまってすっきりしたいところですが、著作権者の方にちゃんとお金がいくのか、それだけが気になります。

私に非があるのはもちろんですし、支払う意味も分かります。
ただ、誰が請求しているのかが分からなくなってきました泣

著作権者の方に再度メールしましたが結局返事はありませんでした。
返事が来れば直接やり取りし、コピートラックを通さずに支払う覚悟でした。

コピートラックにはパーセンテージを取られるみたいですし『直接なら全額もらえますよ』って伝えるつもりでした。
この人たちに支払って、この人たちの活動資金になるのが悔しいところですし、、

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有料の弁護士サイトで相談してみた

どうすればいいか分からなくなったので今度は有料の弁護士サイトに投稿してみました。
『just answer』ってサイトで、初回500円でしたし、いつでも解約できるそうなので。

相談内容は前回と同じです。
ただ、今回は『著作権者と直接やり取りしているが返事がない』という内容を追加しました。

すぐ返事がきました。

著作権を侵害した場合には、著作権者または依頼を受けた管理者は、侵害者に対して差止請求(著作権法112条)や損害賠償請求(民法709条)をすることができます。 本件の場合、画像に創作性がある限り著作物となり著作権が生じています。 そのため、許諾を得ずに画像を自身のブログに掲載しますと著作権のうちの複製権(著作権法21条)及び公衆送信権(同法23条)の侵害となります。 そのため、著作権者は削除要請と損害賠償金の請求をしてきているものと思われます。 なお、COPYTRACKという企業は、ドイツに本社がある世界展開している企業であり、著作権者から自身の著作物(画像)の管理依頼を受け、世界中のネット上で無断で画像を利用している者に対して著作権者に代わって損害賠償請求することを業務としている企業ですので、怪しい組織ではございません。 本件の場合、質問者様が利用した画像の著作権者がその画像の管理をCOPYTRACKに依頼しているものと思われます。 したがいまして、COPYTRACKからのご請求は法的に問題はないものと思われます。

今回は支払いの正当性のみを答えてもらいました。
この日までに架空請求とか詐欺とかいろいろ考えましたが、身に覚えありますし、、
高額請求じゃないし、すっきりするためなら払った方がいいかもしれません。
今後高額になると嫌ですし、、

よしっ!払ってみましょう。

 

支払い手続きをした

コピートラックのURLからクレームIDを入力し、支払い画面まで進みます。
名前と住所などを英語で入力しました。住所は適当に区までにしました。
クレジットカードやPayPalが利用できるようです。

安全なPayPalにしときましょう。

支払いボタンをクリックすると前ページに戻り、失敗したと表示されました。
PayPal使ったのだいぶ前で、カード情報更新してなかったと気づき、更新して再度トライ。
しかし支払いできません。なぜだ?

嫌でしたがクレジットカードにします。
しかし、こちらも入力し終えると最後にエラーが出ます。

VISAとMASTERが使えるはずですし、入力ミスもありません。
最後のパスコードだけ、MASTERカードの項目でしたが、VISAも使えるって書いてあるし、、、

わけが分かりません。
海外企業だし、ネットで調べてももちろん出てきません。

お手上げです。

とりあえずコピートラックに『支払いの意思があること』『クレジットカードもPayPalもうまくいかないこと』をメールで問い合わせ、返事が来るまで待つことにしました。

返事はすぐに来ましたが、PDFで支払い用紙みたいなものが送られてきただけでした。
いや、海外送金なんてしたことないし、手数料バカ高そうだし、、

PayPalで支払いたいから具体的な方法を教えてくれ、と再度返信しました。
もちろん日本語です。

 

海外送金で支払いした

数日たってもコピートラックから返事は来ず、もやもやする日々を送っていました。
海外企業なので返事が遅いのでしょうね。

なので自分で動くことにしました。

まずは海外送金の方法を調べました。
私が見つけた限りでは、
・ゆうちょ銀行
・楽天銀行
・wise(TransferWise)

あたりが現実的にできそうな範囲でした。

ただ、ゆうちょ銀行は手数料が7,000円くらいするそうです。
楽天銀行は開設などで手間がかかりそう、、、

というわけで手数料が最も安く、口座開設の必要もないwiseを利用してみました。

『wise』は個人でも利用できる海外送金サービスです。
やり方はめちゃくちゃ簡単でした。

手順は以下の通りです。

1.wiseにログイン

ログインはアカウントを取得してもいいでしょうが、私はgoogleアカウントからログインしました。
登録している電話番号にコードのメッセージが届くので、それを入力すればログインできます。

2.送金する→受け取り側の通貨で金額を指定

送金するをクリックすると金額指定のページに移動します。
ここで重要なのは相手側の通貨の金額を指定するということです。
今回はユーロ通貨なので、そこの金額を110.0に指定すると、自動的に送金側の円がレートに沿ったものに変換されます。
あとは継続するをクリックすれば次の画面に移動します。

3.受け取り側の情報の入力

次に受け取り側のメールアドレス、住所、IBANなどを入力します。
他人に送金を選択し、請求書に記載されている通りに入力すると、自動的に相手側の銀行口座を見つけてくれました。
ちなみにIBANとは『International Bank Account Number』の略で、主に欧州・中東諸国で使われる銀行口座の所在国・支店・口座番号を特定するためのコードです。これを入力することで、欧州なら一発で口座が見つかるようです。

4.目的、品名などの入力

最後は送金目的などの入力です。ここでは受信側の具体的な所在地なども入力します。
COPYTRACKは『Berlin – Germany』に所在地があるようなので、ベルリンと入力しました。送金目的は選択肢の中から商品購入を選び、品名は請求書に記載されている『Compensation』と『Claim ID』をコピペしました。

5.wiseの口座に送金する

最後に日本にあるwiseの口座に指定の金額を送金し、送金が完了したことを伝えれば終わりです。
私の場合はゆうちょ銀行からネットバンキングで送金し、完了しました。

以上で送金できました。
ゆうちょ銀行の手数料を含め、トータルで約16,000円でした。

あとはwiseで利用できる送金完了のメールをコピートラック宛てに送ります。
このメールにはクレームIDを入れときましょう。

 

解決したというメールが届いた

1週間ほどは音沙汰ありませんでした。
正直、送金した証拠はありますし、何も来なくても心配していませんでした。

その後メールが来ました。和訳したのを載せます。

”親愛なるサーまたはマダム、
補償金のお支払いを受領いたしましたので、この請求を終了させていただきます。
ご協力ありがとうございます。
この和解により、それ以上の使用権は付与されません。 和解の条件により、画像は Web サイトから完全に削除する必要があります。まだ削除していない場合は、すぐに完全に削除してください。
よろしくお願いします、”

これにて終了です。
安眠できそうです。

 

サーバーから消してなくてまた請求が来た、、、

1ヶ月後、コピートラックからこんなメールが届きました。

”親愛なるサーまたはマダム、
同封の手紙にご注意ください。
画像の補償の支払いに関して、〇〇年 〇 月 〇 日に和解に達しました。
上記の画像がまだあなたのウェブサーバーで利用できることがわかりました。
画像の著作権を侵害しているため、直ちに画像の使用を中止してください。
さらに、画像をオフラインにすることを許可した 14 日間の期間後も画像が使用されている場合は、契約上のペナルティに同意しました。
同封の手紙と請求書に注意してください。
有効なライセンスなしでさらに使用したことが判明した場合、当社は損害賠償を請求する権利を明示的に留保します。
よろしくお願いいたします。
COPYTRACK 法務チーム”

恐れていたことが起きました。
画像をページからは消していたのに、サーバーから消していなかったんです。
最悪です。

サーバーに画像があるとダメなんですね、、
消せばよかった。無知な自分が一番恐ろしいです。

請求金額は330€、日本円で45,000円ほど。最悪です。
今回は早めに支払えば25%オフという文面が。それでも33,000円くらいです。

もー何やってんだよ!全部消せって書いてあったじゃん!

今回も、もやもやし続けるのは嫌です。
コピートラックは容赦してきません。そんな会社です。寛容は無いんです。

さっさと25%オフで払いましょう。
前と同じ手順なので慣れたもんです。

数日後に完了メールが来て今度こそこんな怖い会社からはさよならです。

 

まとめ

今回はネットで何かしている人なら誰でも起こりうることについてまとめました。

画像だけでなく、動画にも著作権があり、勝手に使っちゃだめですね。
ちょっとした画像でもコピートラックから請求が来た事例もあるようです。
さらに、私の場合よりもはるかに高額な請求が来たというお話もありました。恐ろしすぎる。

私はこれくらいの請求(それでも焼肉何回もいけるし、娘にプレゼント買えるし泣)で済みました。
なので思い切って払いました。
静観するという方も多いようです。裁判を起こしてきたという事例は見つかりませんでした。

この機会に、画像を見直し、クリーンなサイト運営を心がけています。当たり前ですよね、、
もし、みなさんも何か思い当たるようなことがあれば、絶対見直した方がいいですよ。経験者として本当にそう思います。
ネットは怖いです、、こんな会社とはもう二度と関わりたくないです。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
この記事が誰かの役に立ってくれれば幸いです。

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